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2010年12月25日 (土)

パチンコにまつわるエトセトラ【書評】なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

著者:若宮 健

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

パチンコってラブホテルと並ぶ田舎の景観の1つで、よく考えてみればなんでこんなものが堂々と営業できるのかなあと日本の七不思議の1つに数えてもよいのではないかと思います。
で、そのパチンコが韓国では2006年8月に禁止されていたのだそうです。
日本ではほとんど知られていないこの事実ですが、なぜ韓国では全廃できて日本ではできないのかと、そういうお話です。

トピックが面白いだけに期待して読んだのですが、中身は期待外れでした。
データなどをほとんど用いていないために実証性に欠けます。
「なぜ韓国は~」などという話をしておきながら細かい特有の背景などを分析しないのはあかんでしょう。
表面的な出来事を追っているだけという印象を受けました。

例えば「韓国の警察は日本の警察とは違い、こうと決まれば徹底して取り締まる」(54ページ)とか書いてあるのですが、なぜ2国間で警察の取り締まり方に違いがでているのでしょうか。
利権とかが絡むんでしょうが、その手の分析をしなければ単なる自虐にしかなんないと思います。
あと、

韓国がパチンコを禁止できて、韓国よりも被害が大きい日本が、なぜ禁止できないのか。原因はこれまで記してきたように多岐に渡っていて一筋縄ではないが、日本人が、特に政治家が、真心を失っているからだと確信している。 党利党略、派利派略、個利個略に走る政治家があまりにも多すぎる(213‐214ページ)

のだそうです。
でも政治家は大抵そういう性質を持っているものだと思います。
だから、もし日本の政治家は特にその傾向が強いと言いたいのであればやはりそれなりの論拠が必要でしょう。
韓国でパチンコ廃止の機運が高まったのは、“바다이야기(パダイヤギ;海物語)事件”という政治的疑獄事件だったそうですが、向こうの政治家だって腐敗しとるやん、って言うのは野暮なんですかね。

パチンコがなくなれば社会にお金が回って景気が良くなる、という記述も出てきますが、これも経済分析が欲しいところだと思います。
多分事実だろうとは思いますけどね。
でも特にパチンコ関連産業が盛んな愛知県は一次的であれ打撃受けるんだろうなあ。
メーカーは技術があれば他業種に参入してもやっていけるかとは思いますが、ホールは廃業するしかないでしょうね。

筆者はパチンコを全面的に禁止すべきと考えているみたいですが、それをやるとサラ金や風俗と同じで地下に潜るだけだと思います。
それなりの経済規模もあるわけだし、上手いこと付き合う方法を考えるべきではないですかねえ。
筆者も、「パチンコ機も、確率を下げて200分の1をリミットとして、遊びの台にすれば、まだまともな社会になる」(211ページ)と述べていることですし。
おそらくパチンコがいけないのは依存性があるからだというその1点にあるのだと思います。
依存には負の外部性があるのでやはり社会的に好ましくないです。
となれば依存性がゲームセンター程度には低くするだけでよいのではないでしょうか。

ところで依存性と言えばネットゲームも問題になってたりします。
ネットゲームのガリバーは韓国企業です。
真心があるはずの韓国の政治家はネットゲームを規制しようとは思わないんでしょうか。
筆者の見解を聞きたいところです。

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